20251128 Cubaseで始める!DTM入門講座

2025年11月に旭野軽音にもDAW(Digital Audio Workstation)が導入されました。

11月28日にはヤマハミュージックジャパン様より松熊津氏にお越しいただき「Cubaseで始める!DTM入門講座」を実施いただきました。

松熊氏がインタビューアー務めるボカロP×CUBASEコラボ動画 (外部リンク YouTube)

ドイツのSteinberg(スタインバーグ)社から発売されている『CUBASE』というソフトになります。

導入バージョンは最新版の「15」です。

CUBASEには5つのグレードがあり

Cubase Pro
↑(上位版)
Cubase Artist
↑(上位版)
Cubase Elements
↑(上位版)
Cubase AI ★
↑(上位版)
Cubase LE

CUBASE シリーズ比較(外部サイト Steinberg)

があり、今回導入したのは「CUBASE AI」となります。YAMAHAのPC用オーディオインターフェースを購入すると無料でついてきます。WINDOWSとMacで利用できます。一番安いものだと14,000円ぐらいのオーディオインターフェースも発売されています。また、上位版に切り替えたいときに追加費用を払うことで切り替えられます。(もちろんCUBASE AIでもでも音源の制作は問題なく行えます)

CUBASE AI が付属しているYAMAHAのオーディオインターフェース(外部サイト サウンドハウス)

 

CUBASEを導入した理由①

CUBASEを導入した理由の1つ目は「圧倒的なシェア」です。

DAWランキング 2025年版 | DTMer 3222名の生態に迫る

1位 Cubase | 36.9%
2位 Studio One | 18.7%
3位 Logic Pro | 18.1%
4位 Ableton Live | 9.0%
5位 FL Studio | 5.5%
6位 Pro Tools | 3.4%
7位 SONAR | 1.5%
8位 GarageBand | 1.0%
9位 Bitwig Studio | 0.9%
10位 REAPER | 0.6%

シェアが高いことによるメリットは「HOW toの情報量の多さ」です。YouTubeやSNSで検索すれば、簡単な使い方やQ&Aはすぐ出てくるでしょう。ある程度自分で調べて学んだり解決することが求められる高校の部活動としてネット上での情報量の多さは非常にありがたいです。夜中に一人問題にぶつかっても検索によって解決策にたどり着ける確立が非常に大会です。

CUBASEを導入した理由②

CUBASEを導入した理由の2つ目は「YAMAHAが国内の総代理店」だからです。

困った時や使い方がわからなくなった時にすぐに質問することができる存在が身近にいることっては確実にレベルアップに直結します。

CUBASEを導入した理由③

CUBASEを導入した理由の3つ目は「身についたスキルが今後自分の役に立つかどうか」です。ソフトのシェアの話をすると例えば文章作成ソフトに「Microsoft Word」と「Justsystems 一太郎」があります。一時期はシェア争いをしていましたが現在は圧倒的に「Word」が市場のシェアを独占しています。そのような状況下でやはりシェアの高いソフトのスキルがあるということは卒業後に役に立つ場面も多いし、なによりもプロアマ問わず「CUBASEユーザーのコミュニティに参加」することができます。

CUBASEを導入した理由④

CUBASEを導入した理由の4つ目は「部活内での共通言語としてのCUBASE」です。各個人が自分の好き勝手やりたいようにやるのであればツールなんてなんでもよいですが、部活動で多くの人たちとコミュニケーションをとりながら音楽に取り組んでいくというバンド活動の中でも「部活動」はある種特殊な環境で、そこでやり取りをする際に今まではバラバラのアプリケーションで各々が制作活動を行ってきました。そこを共通化することで部員全体のレベルアップと質向上を目指すというのが目的です。



高校軽音の活動のしかたは学校によって様々です。顧問が一生懸命指導して全国大会を目指すような学校もあれば、顧問の顔や名前すら知らず、ただ仲の良い友達と楽譜どおりのコピー演奏をして男女関係でもつれたら解散・脱退して、それを引退まで繰り返すというとある大学サークルのような活動をしている学校、オリジナル曲に取り組んでいる学校もあればコピー曲のみを行っている学校もあります。そういった様々な形がある中で、「旭野軽音」としてはどういうところを目指して活動するか、と考えたときに「卒業後音楽活動をしようとしたときに困らないレベルに到達する」ことを目指しても良いのではないかと考えて、今の旭野軽音があります。

例えば今回「CUBASE」をある程度使えるようになったのであれば、ボカロなどを利用して自分の作品をYouTubeなどで発信することも選択肢として追加されます。オリジナル曲の制作を主とする旭野軽音でDAWの操作が身につくことは、制作活動がはかどることにつながるはずです。わからないことだらけではありますがぜひ積極的に取り組んで積極的に質問して春に入ってくる後輩たちに教えられるぐらいのスキルが身につくことを期待しています。

理想の利用方法としては自宅にも導入し、学校と自宅の両方で使えるようにする、という形でしょうか。学校だと部員全員が利用するため一人が独占できる時間は限られます。バンドメンバーとオリジナル曲を共有したりする際に学校のCUBASEが活用できるんじゃないかと思っています。

最後に保護者の方に

機材導入も含めて、保護者の方に「高校生でこれだけの機材、必要ですか?」とよく質問をいただきます。その時に私は「これはお子様に対する投資だと考えたら安いもんですよ」と答えます。旭野軽音ではボーカルはマイクを、ギター・ベースは楽器とエフェクターを、キーボードは自分のキーボードを、ドラムはスネアとキックペダルを購入するよう入部時に案内しています。そして今回CUBASEを導入したことで、おそらく自宅での活動を考慮するとオーディオインターフェースもあると良いですね、って話になると思います。

今までお子様に「習い事」例えばピアノであれば月謝7,000円ぐらいで1年間通わせたら84,000円になります。それと比べて、自分の意志で入部した軽音楽部に、自分から率先して練習などに取り組んでいるのであれば、同じの金額のお金を使ったら「昔通っていた習い事」とは比べ物にならないぐらい得るものがありますよ、ということをお伝えしたいです。高校生は大人よりも学ぶ力はあるし習得のスピードも速いです。そこに意欲と向上心が加わります。そんな脂の乗った高校時代にスキルを伸ばす機会を逃してしまうのは本当にもったいないと思います。「大学に入ってから」という常套句もよく耳にしますがそれは「大学に入った時点ですでに差がついています」ということを意味します。別に高い機材を買ってくださいとは一言も言ってません。ギターは例えばYAMAHAのpacificaの一番安いグレードと同等のものでも何の不自由もないし、スネアドラムも音が出れば錆のない中古でも十分です。Fenderのビンテージの楽器を使ったところで音だけ聞いたら誰もその差には気が付きません。自分の機材を持つということは非常に大切でそれがどれぐらい伸びるかに大きく左右します。部活の楽器をレンタルして取り組んでいるのであればそこにこだわりは生まれません。(本来であればアンプも各自用意するのがよいですが運搬などを考慮すると車の無い高校生では非現実的ですのでアンプはきちんと部のアンプを使いこなせると良いですね)せっかく機会があって旭野軽音として音楽を取り組むのであれば「アーティスト活動に取り組んだ」と自他共に認めてもらえるようなレベルでは活動してほしいと願っています。